消化器疾患について
★ 消化器疾患とは…
消化器疾患の初期症状として、2~3日下痢や嘔吐が続くことがあります。
下痢・嘔吐の原因として、
① 散歩の途中に拾い食いをしてしまった
② 急に寒くなってからおなかの調子を壊してしまった
③ ご飯を少し変えたらからだに合わず下痢をし始めた
など、日常の些細なことが原因で、下痢・嘔吐を引き起こしている可能性があります。
しかし、一方で「膵炎」などの命の危険にかかわる病気や、異物誤飲による「腸閉塞」など、外科的手術が必要なものもあります。そのため、異変を感じた場合は、できるだけ早期に診断を行うことが大切です。
★ 代表的な消化器疾患
遊びに使用するボール、紐などからペット用のガム、骨、果物までもが異物となりえます。異物を飲み込んだと疑われた場合は、レントゲンやエコーを用いて検査を行い、結果を踏まえて異物を除去する外科的処置が必要になります。
腸閉塞とは、腸の内部が閉塞してしまう病気です。異物誤飲による閉塞も考えられますが、腸内に発生した腫瘍が原因で腸内が閉塞するケースもあります。こちらも、レントゲン・エコー検査を踏まえて、外科的処置が必要になります。
腸もともとお尻の周りは肛門周囲腺腫と呼ばれる分泌腺があり、この腺が腫瘍となってしまったものが肛門周囲腺腫です。多くは歳をとっていて、去勢手術をしていない場合にみられます。放っておくと、一箇所だけでなく、数箇所同時に発生する場合もあります。ガン化したした場合には、外科的処置にて取り除く必要がありますが、完全に取り除くことが難しいケースもあります。病気にかかる前に、予防措置として去勢手術を受けられることをおすすめします。
★ 特殊な治療法
異物の誤飲などに対して、外科手術以外に内視鏡による異物除去のアプローチを行うことができます。(写真挿入)内視鏡を使い、開腹せずに異物の除去ができれば、体への負担も少なく、当日退院いただくことも可能です。
肛門周囲腺腫に対しては、炭酸ガス(CO2)レーザーを使用して、疾患部を熱で焼ききることができます。または、レーザーメスによつ外科手術を行うこともありますが、炭酸ガスレーザーを使用することで、より精度の高い処置が可能になります。
★ 主な手術実績
・横隔膜ヘルニアの整復法 ・急性胃拡張または胃捻転の外科的治療法 ・幽門形成術 ・腸管の端々吻合
・腸重積の外科的治療法 ・腸切開術 ・脾臓摘出術 ・胆嚢切除術 ・腎臓摘出 ・切開術 ・副腎摘出術
・尿管の膀胱内への移動 ・膀胱切開術 ・尿道切開術 ・尿道造瘻術 ・猫の会陰部尿道瘻設置術 ・帝王背切開術
・鼠径ヘルニア ・会陰ヘルニア ・肛門周囲瘻孔切除術 ・肛門嚢摘出術 ・直腸脱の治療法 ・脱尾
・乳腺腫瘍の切除法 ・避妊手術時の卵巣結紮糸の感染に起因する側腹部瘻管の治療法